2015年 05月 26日
劇団櫂人アトリエ公演2015~月曜サロン・櫂人と過ごすひとときに~ 『日曜日』(Bプログラム)の初日が無事終了しました。マチネ公演では、途中地震による中断もありましたが、概ね好評のうちに幕を閉じることができました。 ご来場の皆様ありがとうございました。 この公演は、5月から7月にかけて、ほぼ二週間ごとにAプログラム『閉らぬカーテン』『男と女と男』(5月11日初日)とBプログラム『日曜日』を連続上演していきます。 来年2月の本公演までの間に劇団たちのスキルアップを図ることを目的に企画した公演ですが、横光利一作品との出会いも大きな収穫です。 横光利一は、戦前「小説の神様」と称せられ、川端康成とともに文学界のツートップだった時代もありましたが、戦中の戦意高揚が戦後に批判され、ほとんど顧みられなくなったようです。 今回、選ばれた3作品は、大正末から昭和初期にかけて執筆された戯曲で、当時はあまり高い評価を受けていませんでしたが、上演してみて思うのは、時代を先取りしていたんだな、ということです。 『閉らぬカーテン』は、互いにバツイチの夫婦が窓を閉めるか閉めないかで議論する不条理劇のはしりとも言えるものだし、『男と女と男』は、その戯曲様式が語りとも戯曲とつかぬ形式で書かれ、田舎暮らしの若い三人の男女の恋愛と友情を描いたもの、『日曜日』は、サナトリウム職員の男女の愛情の葛藤と患者たちの死生観を絡めたチェーホフの香りのする心理劇です。 生涯に11篇の戯曲を書いた横光利一ですが、いずれまた、ほかの作品も上演する機会があると思います。 終演後は、月曜サロン恒例の談話会で観客と演者の交流が図られました。
by yugikukan
| 2015-05-26 07:26
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