幕間のメモ帳

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2011年 02月 13日

『真景累ヶ淵』公演終了しました

1月の観劇
1月12日(水)新派公演『日本橋』作:泉鏡花、演出:戌井市郎、齋藤雅文 出演:波乃久里子、市川段治郎、高橋恵子、安井昌二、田口守、鴨原桂 ほか 於:三越劇場 



遊戯空間公演『真景累ヶ淵』が終了しました。

上演時間約三時間の大作でしたが、長さを感じさせなかったといううれしい感想も頂きました。
前回の『怪談牡丹燈籠』に続いての圓朝落語の劇化だったわけです。

圓朝の落語を芝居にするという試みは、明治時代の圓朝現役時代からはじまっています。それだけ演劇人を魅了するものがあるということですが、

それを現代劇として展開できるか。それには現代劇とは何か、という問いがまず浮び上がります。

今我々が生きているこの時代に、観客に届くドラマになっていくのか。

まず、圓朝が作品の中に込めたであろうメッセージをどう抽出していくか。

さらに、その作業の過程で、作品世界を自らの小さな枠に押し込め、ゆがめないような視点を持てるかどうか。

そういったことが、まず作品と向き合うときに必要なことでしょう。

今回も稽古のなかで、経験豊富な俳優たちによって、演出者の小さな頭脳から作品世界が解き放たれました。

それらが積み重なって、この劇における方法が追求されていき、本番の舞台では俳優の演技、スタッフの仕事がひとつの様式となって表れたと思います。

演出者としても、シンプルな俳優の演技と空間の関係について今まで考えてきたことを発展させることができたように思えるし、俳優に必要ないくつかの顔を方法化するきっかけを発見できたこと、語りと演技の相関関係についても今後の作業に繋がる課題が見つかったこと、伝統的な手法と現代的な手法の掛け合わせ方にもスタッフの仕事に進歩が見られたこと、また、圓朝口演のテキレジの方法についても落語と演劇のリズムの違いからある感触を得たこと、などなど収穫の多い作業でした。

また「遊戯空間」という集団についても、その存在意義とこれからの展開について、さまざま考えなければならない課題が見つかりました。

この場ですべてを書き留めることはできませんし、その必要はありませんが、

今回の公演、苦労と共に収穫も多かった公演であった事をご報告したいと思います。

御観劇くださった皆様、そして、充実した作業を共にした関係者の皆様、

ありがとうございました。
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by yugikukan | 2011-02-13 10:15 | 日記


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