幕間のメモ帳

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2011年 06月 26日

ロシアから来た演出家

日本演出者協会主催 国際演劇交流セミナー ロシア特集が東京ではじまった。

シベリアのミヌンスクドラマ劇場の演出家 アレキセイ・ペデコフさん、美術家スペトラ-ナ、ラマノワさん、女優オリガ・スメホワさんが来日し、今日はレクチャー、明日から三日間ワークショップが行われる。

演技と舞台装置の関係性を探る企画。舞台装置は演技にどういった影響を与えるのか。装置が変わると、演技はどう変わるのか。演技が変わると、装置がどう変わるのか。そういったことが、検証される。

レクチャーでは、手始めにチェ-ホフの「かもめ」について、過去の上演の演出プランが披露された。

舞台上にもう一つ舞台をつくり、劇中すべての登場人物たちが、そこでも演技をするという。

この中舞台は、「かもめ」をご存知の方には、すぐに察しが付くだろう。冒頭、トレープレフがニーナを使って劇を披露し、アルカージナやトリゴーリンに笑いものにされた場面、その場面で使われた舞台を他のシーンでも使ったわけである。

「人生は歩き回る影法師、あわれな役者だ、舞台の上で大げさに見得をきっても出番が終われば消えてしまう」(マクベス)「人間生まれてきたときに泣くのはな、この阿呆どもの舞台に引き出されたのが悲しいからだ」(リア王)。シェイクスピア作品の「世界劇場」という発想に基づくものだろう。

さらに、演出家は言う。

人間は誰でも人に認められたい、という欲望がある。だから、舞台に上がって演じてみたくなるものだ。また、人間はいつでも何かの役割を演じて生きている、そして、それを本人は自覚していないことが多い。

「かもめ」はワークショップでの教材になっている。ロシアといえば、チェーホフは国民作家だ。
そのチェーホフで評価をされたことのある演出家のワークショップ、古典的作品へのアプローチという意味でも興味深い。

明日からのワークショップ、俳優の演技が装置によってどう変わるのか、演出家にとって、なかなか興味深い企画、期待したい。
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by yugikukan | 2011-06-26 23:23 | 日記


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