幕間のメモ帳

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2013年 01月 30日

「詩×劇 未来からのことばーもし成就するならばー」について

「詩×劇 未来からのことばーもし成就するならばー」は、和合さんの新しい詩集「廃炉詩篇」を軸にしています。私たちはこの新しい詩集に、今までの和合さんとは違う新たな境地を感じ、感動しています。

和合さんの初期の詩集は、シュールレアリスムで書かれていました。破壊的ともいえる言葉の衝突の向こう側に見え隠れするのは、今ここにはいない亡きものへのやさしいまなざし。まるで、お墓で遊ぶ子供のような無邪気さと魂の世界との交流を感じました。

やがて、和合さんに子供ができると、和合さんの詩の遊び場が、お墓から児童遊園に変わっていったような気がします。おもちゃ箱をひっくり返して遊ぶ生命力にあふれた子供が、和合さんの詩行を駆け回っていました。家族への愛、高校教師和合さんの学校の生徒への愛。死の世界の扉は閉じ、生の喜びが開放されていました。

そして震災。

和合さんの心はばらばらになり、詩を生み出せなくなった和合さんは、部屋中に散乱したことばの破片を福島から世界中に投げつけはじめました。「詩の礫(つぶて)」として。東京にいた私にも礫は届きました。頭にコチンとあたったそれは和合さんからのSOSに感じられ驚きました。ショックを受けました。いてもたってもいられなくなり「詩×劇 つぶやきと叫びー深い森の谷の底でー」という演劇をつくりました。

そして、震災から一年後。

まさに世界中に礫を投げ続けていた和合さんは、新たな詩を書き始めました。

それが

「廃炉詩篇」

です。

声をつぶした役者が、その回復と共に新たな声を獲得し、ひと皮むけ迫力を増すことがあります。和合さんの新しい詩はまさにどすのきいた声で私の心をわしづかみにしました。

 廃炉まで四十年(現時点)
   ところでわたしの言葉の
     原子炉を廃炉にするには
       何年かかるのだろう

和合さんの新たな詩には、世界の災禍に対して発せられているかのような強さ、大きさがあります。しかもかつての和合さんのシュールさがよみがえり、詩行はエネルギーに満ち溢れています。

「詩×劇 未来からのことばーもし成就するならばー」は、「廃炉詩篇」に和合さんの再生を感じた私たちが、そのことばを借りて発信する演劇です。

和合さんのことばの魅力すべてを演劇にしようと挑戦している作品です。

皆様のご来場をお待ちしております。

2月8日(金)~10日(日)
両国・シアターカイ

ご予約・お問合せ 090-3474-7999(制作携帯)
info@yukikukan.com
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by yugikukan | 2013-01-30 08:24 | 日記


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