幕間のメモ帳

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2015年 11月 10日

「全段通し仮名手本忠臣蔵」稽古開始!

11月9日(月)、「全段通し仮名手本忠臣蔵」の稽古が始まる。

本年で4年目を迎えるこの企画、今回も充実した舞台に仕上がりそうな予感を抱ける稽古初日となった。

メンバーのアンサンブルもバランスが取れている。
またひとりひとりのクオリティも高い。
若手も古典の文体によく馴染んでいる。頼もしい限りだ。

今回は、演出的に作品の骨格はあまり変更せず、俳優の発する声がより着実にドラマを生成しているかどうかを見極めていきたい。

4年前、まずは歌舞伎、文楽の全段を鑑賞し、それを基礎工事にして作業がはじまったが、上演を重ね4年目ともなると、俳優たちは意味のレベルではあまり抵抗を感じなくなった。それは俳優の体に言葉が浸透してきた、いわゆる「腹に落ちてきた」ということかもしれない。

そうなると、問題になるのは、俳優たちの対立、葛藤がよりリアルであるかどうかである。

様式のある文体を使って、他者とアクティブな関係性を築く。

ここには、文体をコントロールする自分自身へ向けた意識に加えて、他者への働きかけを意識したものが必要となる。

その働きかけがリアルであれば、言葉の意味を超えたドラマが立ち現れるだろう。

俳優は、内に向かう意識と外へ向かう意識を持たなくてはならない。

そしてまた、別の課題も加わる。

「地」の文体を如何に語るかである。

俳優は、対話を主にした台詞だけを発するのではない。
その行動を描写した「地」も合わせて語る。

それを実現するためには、「役を演じる」ということを対象化しなくてはならない。
役の情緒に振り回されることなく、常に客観性を保持しながら、役を操るという意識が必要なのだ。

物語の魅力を伝えること、そして、演技についての認識を深めていくこと。

豊穣な言葉の提示に留まらない、生き生きしたドラマの生成、そこに向けて稽古を深めていきたい思う。
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by yugikukan | 2015-11-10 06:54 | 演劇 


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