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幕間のメモ帳

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2007年 12月 14日

時間は流れていく

午後、杉並能楽堂の山本東次郎先生のお宅におじゃまして、新作能についていろいろお話を伺う。静かに飾らぬ言葉のなかに聞いているこちらが知らず知らずのうちに無理なくうなずいてしまう説得力があった。なかでも印象に残ったのは、「今は皆早くから売れようとして、肝心な芸の熟成期間が辛抱しきれないので本物が生まれにくくなった。」「いろいろ足し算することばかりで、引き算をしていく発想がない。」とおっしゃった。また、ご自身の最近の心境を「何かを舞台でしてやろうという気の張りがなくなった。」というまさに熟成期間に至った方にしか語れない言葉に、自分の未熟を思い知ると同時にまだまだ駆け出しでいられる、先にはすばらしい境地がまだあるんだという勇気を頂いた。

夜、久しぶりに小学校時代の仲間と飲む。北浦和駅に行き、幼馴染のH君のやっている「コットンマウス」で、これまた幼馴染のCさんと飲む。本日は浦和レッズの試合があり、浦和近辺は人陰が全く見当たらない。誘ったCさんもレッズ戦を見る予定だったとか。でも強引に呼び出したら彼女は来てくれた。 嬉しい。 いつもはにぎわう店内も今日は3人だけ。テレビはないからとても静かだ。H君は若い頃から店を持っている。Cさんは養護施設で教師をしている。二人とも子供がいて、それぞれ違った仕事をしているから、僕とは違った視点を持っている。演劇仲間との交流が多い日々の中で彼らの言葉はとても新鮮だ。彼らの語る言葉にも40数年の生きてきた年輪が見え隠れする。子供の頃のバカ話に花が咲けば、あの頃に戻って無邪気に笑っても中身はもう子供ではない。でもいい年のとり方をしていると思った。年齢を3で割った数が、人生の時計の時間だとCさんは言った。すると僕らは15。午後三時が、僕らの人生時間ということになる。それがあたっているのかどうか、わからないが。試合が終わった頃、店を後にした。

by yugikukan | 2007-12-14 00:47 | 日記


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