幕間のメモ帳

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2008年 12月 29日

今年を振り返る

今年は、もしかしたら生涯で一番短く感じた一年だったように思う。

とにかく一年中芝居づけ、稽古三昧で休む暇がなかった。手帳を見ても休みのなさにギョッとする。そんなわけで5月に体調をくずし病院へ行って精密検査をした。結果は「高脂血しょう」「脂肪肝」ということで、ストレスがかなりたまっていたようだ。しかも幼馴染が内臓を患い、入院したりして、明日はわが身の気分になった。本番の予定が詰まっていたので、とにかく不摂生をやめて、運動不足をウォーキングで解消した。

年明けは、旧友・川合弘子のダンスカンパニーの舞台監督。2月の本番に向け白山のスタジオに通う。懐かしい仲間の成長振りが頼もしかった。なれない舞台監督で彼女をピリピリさせてしまった。                     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん。

また、1がつ、2月、3月は、某スクールのシニアクラスの発表会の稽古。『夏の夜の夢』と四谷怪談の改作『隠亡堀』の二本立て。毎日どちらかの稽古をする。はじめて舞台に立つ方も居た作品。でも舞台のきびしさ、と同時に、演劇のすばらしさも体験できたのではなかろうか。3月下旬の一日だけのスタジオ発表会、当日は遊戯空間の仲間も見に来て、打上げにも参加してくれた。

4月、5月、6月、7月は、お能三昧。最近は演出の方が多いのだが、この時期に限っては、思いっきり役者をやった。6月のヒデオゼミ発表会は、17年間の榮夫先生の教えを私の身体のなかで醗酵させ、統一的な有機体に昇華できたかどうか。7月の国立能楽堂は、笠井賢一氏の演出。笠井氏は遊戯空間の代表作『曾根崎心中』の演出からのお付き合いだが、今回は久しぶりに声をかけていただいてうれしかった。多田富雄、石牟礼道子両氏の魂の交歓をベースに能役者との共演は貴重な体験だった。演出の笠井氏の真剣な仕事ぶりに刺激を受ける。また、岡橋和彦氏、金子あい氏との共演は楽しかった。

夏は、某スクールのシニアクラスの発表会に向けた稽古が連日続く。出演者のみなさん、私よりも人生経験豊富な方々ばかりで、普段付き合う演劇仲間とは、また違った楽しさがあった。稽古後に飲むビールのうまかったこと!この頃、演出者協会の仕事も続いた。国際演劇交流セミナー「香港特集」「ブラジル特集」を担当し、その企画運営もあわただしかった。

9月にはいると、『天守物語』の準備に集中したかったがそうもいかず、演出者協会のワークショップの企画運営、協会誌『D』創刊号の準備、原稿の収集、作成に連日四苦八苦。シニアクラスの発表会宇野信夫作『師走坊主』も月末に控え、頭がパンクしそうになる。劇団1980の稽古場で、ブラジル人のダンサーとの交歓会で、ダンサーと踊りまくる。

10月、いよいよ『天守物語』の稽古が始まる。しかし、この日は、脅威のダブルヘッダーとなってしまった。来年三月の「韓国ドラマリーディング」のオーデションと重なってしまったのだ。午後、日本新劇協会からの50名ほどの俳優さんを3時間弱で見るという超過密スケジュール。例年にない数の応募があったらしい。演劇界のここ数年の韓国への関心の高さを感じる。そして、夜は『天守物語』の顔合わせ。恒例の稽古後の飲み会が「朝までコース」という信じられない盛り上がり。(打上げか!!いい加減にしろ!!!)某女優の伝説の酒豪ぶり早くも始まる・・・。

『天守物語』は、自分の感覚を信じて、どこまで新たなイメージを作り出すことができるか、連日自分との戦いでもあった。作業も紆余曲折したが、終ってみると充実感の残る作業だった。これもひとえに忍耐強く理解力のある俳優やスタッフに恵まれたからできたこと。本当に感謝している。演出というものは、作家の文字を俳優が立体化するその中間にいるので、作品や作業によっては、橋渡し的な存在にもなるのだが、このときは、むしろ演出という立場がどれだけ創造的な役割を担っているかということを課題とし、そのことへの挑戦だった。20世紀から、演出家の時代とも言われるようになったが、それは演出家がテキストをどういう切り口で読み直し、古い作品に新たな光を当てることができるか、そういった演出家としての創造性を切り口にした作品づくりができたと思う。

その合間に前回報告した劇団ジーバの慰問公演もこなす。

『天守物語』が終っても息つく暇もなく、劇団東演の『萩家の三姉妹』の準備を急ぎ、12月中旬から稽古を始めた。稽古は、年内は30日までやり、年明けは3日から始める。劇団50周年記念第一弾、しかも劇団の未来を託された若手中心の公演。責任は重い。しかし今のところ、肩の力をぬいて楽しみながら演出している。稽古ははじまったばかり。まだドラマは見えてこないが、~お楽しみはこれからだ~。

二〇〇八年の仕事

 2月 旧友・川合弘子のダンスカンパニーの舞台監督。
 3月 シニアクラスの発表会『夏の夜の夢』(6ヶ月稽古)『隠亡堀』(9ヶ月稽古)の指導・演出。
 5月 国際演劇交流セミナー「韓国特集」のスタッフ。
    精密検査で「高脂血症」「脂肪肝」と診断される。
 6月 故観世榮夫先生追悼の、ヒデオゼミ発表会出演。
 7月 アトリエ花習公演「多田富雄、石牟礼道子 魂の交歓」出演。於 国立能楽堂。
 8月 国際演劇交流セミナー「香港特集」のスタッフ
    19日、池袋にて「雪幻会」。
 9月 シニアクラスの発表会『師走坊主』の演出。
    国際演劇交流セミナー「ブラジル特集」のスタッフ。
10月 劇団ジーバ慰問公演『注文の多い料理店』『凧になったお母さん』の演出。
11月 日本演出者協会誌『D』創刊。協会広報部としての最初の仕事。
    遊戯空間『天守物語』公演。
12月 劇団東演『萩家の三姉妹』稽古始まる。


    そんなわけで来年の年賀状、まだ書いていません・・・。
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by yugikukan | 2008-12-29 01:39 | 日記


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