幕間のメモ帳

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2009年 05月 10日

ファンド・アンド・リス

ついに購入、アレハンドロ・ホドロフスキーDVD-BOX。
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あのカルトの名作「エル・トポ」「ホリー・マウンテン」「サンタサングレ」に、このセットでしか観られない「ファンド・アンド・リス」が加わった豪華な一品。6年前に限定販売されたが、今はオークションで二倍近い値がついて取引されているもの。それをほぼ定価に近い価格で競り落とした。

さっそく「ファンド・アンド・リス」を見る。これは、あのフェルナンド・アラバールの戯曲を映画化したもの。私も今までに二回も演出している特別な作品。大興奮。
ホドロフスキーにとっては、これが映画第一作だという。ところが、初上映の1968年アカプルコ映画祭であまりに冒涜的な内容であると、2500人いた観客が一時間後には500人しか残っておらず、映画館の前で暴動が起き、監督は命の危険にさらされたという伝説が残っている。その後、カットされながらの不幸な上映がわずかにあった後、ほとんど忘れ去られたフィルムとなっていた。ところが、最近、あのフランシス・フォード・コッポラがノーカットのフィルムを所有しており、それがDVDとなったという。

ホドロフスキーは若い頃、シュールレアリスムに傾倒していて、パリのアンドレ・ブルドンを訪ねるが、真夜中に会いたいと電話をかけたところ、こんな遅い時間は会えない、といわれ、シュールレアリストが時間に縛られていることに幻滅、その瞬間から、シュールレアリスムと決別し、ハプニング・パフォーマンスに傾倒する。

また、パントマイムにも関心を抱き、マルセル・マルソーの舞台を観にいく。そのときに、演技は70点、何々は何点と、マルソー本人にその表を見せにいって、激怒されたという。その後、マルソーのマイム学校に入るが、マイムは、形而上学的でないとの理由から、しばらくして退団したというが、マルソーとは今でも親交をたもっているらしい。

とにかく、映画作品同様に、破天荒な人物。残りのDVDもじっくり楽しみたい。

DVDといえば、もう一本、見た。これもすごい。
「追悼のざわめき」松井良彦監督。
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story
大阪市南部、若い女性たちの惨殺事件が続発する。
被害者たちは下腹部を切り裂かれ、その生殖器が持ち去られていた。

犯人は廃墟ビルの屋上で暮らす孤独な青年、誠(佐野和宏)。
彼は「菜穂子」と名づけられたマネキンを愛し「愛の結晶」が誕生することを夢想していた。
次々に若い女性を惨殺し、奪った生殖器を菜穂子に埋め込む。

やがて彼女に不思議な生命が宿りはじめ、様々な人間が、 誠と菜穂子が暮らす「魔境」=廃墟ビルへと引き込まれていく。

現実の街並みは、いつしか時間感覚を失い、傷痍軍人や浮浪者など、 敗戦直後を思わせるグロテスクなキャラクターが彷徨しはじめる。
純粋に二人だけの世界で生きていた幼く美しい一組の兄と妹(隈井士門、村田友紀子)。 遊びといえばケンパしかしらない。かれらもまた、菜穂子がいる廃墟へと導かれてゆく。

菜穂子と産まれてくる子供のために、誠は、小人症の兄妹(日野利彦、仲井まみ子) ふたりきりで営まれる下水道清掃会社で働きはじめる。
福田の妹・夏子は誠に心ひかれてデートに誘うが、路上で暴漢に襲われ、無残にもレイプされてしまう。< 深い絶望は、自分の醜い火傷姿が男たちに愛されたことで癒されるが、 誠に、愛する「女」がいることを告白され、孤独と嫉妬に打ちひしがれる。
街をさまよい、やがで廃墟ビルへ…。

廃墟ビルの屋上。
幼い妹は菜穂子に「母」の面影を見る。
兄は、その姿に激しく「性」を感じる。

そのとき、廃墟ビルに引き込まれた人々に残酷な運命が訪れる……。 (追悼のざわめき公式サイトより)

文字で詠むとすごいのですが、映像はさらにショッキングです。ところが、観ているうちにそれらが夢ででもあるような透明感をかもし出すので、不思議です。神経が麻痺してしまったのでしょうか。体調のいい時に観ないと危険です。

また、この映画もスキャンダラスな内容が様々な伝説を生み出している。サイトに出ていますので、興味のある方はどうぞ。 www.tsuitounozawameki.net
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by yugikukan | 2009-05-10 12:13 | 日記


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